「懐かし〜い!」
堀越さんの絵画を前にしたほとんどが口にされる言葉です。
絵と同じ景色を見たことがある無しにかかわらず、誰もが心の中にある優しい記憶を呼び覚ましてしまう堀越さんの作品。これってすごいことだと思いませんか?
この作品も東山界隈を題材にされているのですが、かつてそこにお住まいだった方が次々と「懐かし〜い!」
最近は「懐しさ」がブームで、ちょっと食傷気味の方もいらっしゃるかも。
「懐しさ」ってなんなんでしょう?
堀越さんの作品を見ていてふと、そんな事を思ったりしたのです。
冷静に考えれば自分が懐かしいと思っている時代は、そんなに快適じゃなかったし、決して楽しいことばっかりじゃなかった。どっちかというと今よりいろんな事を我慢してたかもしれない…。
それなのに、なぜ「懐しいあのころ」を思い出すとこんなに心が温かくなるのか?
堀越さんの作品を見る人は決まって「懐しいあのころ」の話を始めるのです。
どんな風に暮らしていたのか、そこはどんな街だったのか、どんな人と知り合ったのか…。
話している方の目は、不思議とみんな笑っています。
やっと秋になりました。
大切な人と、自分自身と、これから大切な人になるんじゃないかと期待する人と、ぜひゆっくり堀越さんの作品を見ながら対話してみてください。心の中に眠っていたなにかが動き出すかもしれませんよ。
今回は野の草花をモチーフにした、手の上にのるようなかわいいサイズの作品もありますよ。
大切な人へのちょこっとした贈り物にもいいですね。