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「顕微鏡の中の虹」〜山内逸郎 写真展
4月19日(月)〜6月12日(土)
平日 8:30 〜 17:10 土曜 12:00 まで 日曜 休廊
財団法人淳風会健康管理センター4F
スペースヴェーネレ
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年1回、私もPicoさんも人間ドックでお世話になっている「淳風会」。
数ある健診センターで私たちがここを選ぶのは、健診設備が調っているのはもちろんですが、実は美術家の
高橋秀先生が毎回監修されているギャラリー「スペースヴェーネレ」が併設されているから。
生活習慣病などにかかっていなければいいけれどと、実はこの年齢になるとドキドキしながら受診するものなんです。
健診終了後、大きな問題もなくほっとした開放感の中で、昨夜から空っぽになっている胃袋に優しい、野菜を中心とした昼食をその場でいただきながらアートも楽しめるという、とても贅沢なひとときを味わえるのです。
もちろん健診以外のときも知り合いの作家さんから展覧会をこちらで開催するご案内をいただく度にお邪魔はしております(ギャラリー部分は一般入場フリー)。
すでに秀先生監修30回目の展覧会として山陽新聞朝刊4月18日(日)付紙面31ページでも魅力あふれる記事を読まれた方も多いと思いますが、今回写真展の作家「山内逸郎」氏とは、もちろんあの名医、国立岡山病院名誉院長先生のことです。
没後18年、多忙な小児科医療の仕事の傍ら、本格的に写真にも取り組んでおられたいうから驚きです。
その中でも現代アートの視点から表題をテーマにした30点をパネルにして展示。
顕微鏡から覗いた写真というのが、お医者さんらしくて粋に感じました。
当ギャラリーに、医療に長年携わって来られた方をリスペクとしての作品展示というのは、ここでしかできない気がして、その監修のセンスにも脱帽でした。
今回、オープニングパーティにも出席させてもらえて、そこでの山内先生との関わりを各界の方々がスピーチされる中、私もそういえば当国立病院で産声を上げたというのを思い出した次第、山内先生がここに赴任されて間もない頃みたいです、余談ながら。
山内先生の場合は写真集を出版されたり海外で展覧会を開催するなど、その道でもご活躍された方ですが、長年にわたってコツコツと積み上げて作り上げて来たものに対して、それが日の目を見ないで埋もれて行くことというのは周りにいっぱいあるように思います。
それを家族や関係者が中心になって、ギャラリーイストがお手伝いしながら、極私的展覧会としてそれこそ一生に一回の晴れ舞台のつもりで企画運営させていただく…そんなギャラリーのあり方も…考えさせられる展覧会でした。
by マスター