
【タルト・タタン】です。
ゼットでは、りんご6個をぎゅうぎゅうに詰め込んでいます。
味のふじと香りの王林をミックスして全体のバランスを考えつつ作っています。
ふじは水分が多すぎてタルト・タタンには不向きというレシピ本もありますが、紅玉などより手間はかかりますが、あえて味の良さを採って挑戦しています。
でもやっぱりカフェではまだまだマイナーなお菓子、タルト・タタンって何ですか?という質問が多いので、もう少し説明しておきます。
【タルト・タタン (Tarte Tatin)】:フランスを代表する伝統菓子。バターと砂糖でいためた(キャラメリゼ)リンゴに生地をしいて焼いたものをひっくり返してリンゴの部分を上にする。
タルト・タタンを最初に作ったのは、ホテル『タタン』を経営するステファニーとカロリーヌのタタン姉妹の話、聞いたことないですか。
伝統的なアップルパイの最初の工程、リンゴをバターと砂糖で炒めていたところ、パイとしては長く炒めすぎてしまい、何とか失敗を取り返すためにリンゴの入ったフライパンの上に直にタルト生地をのせ、そのままフライパンごとオーブンへ入れて焼けた頃にフライパンを出してひっくり返してみると、ホテルの客に出しても良いようなデザートができあがっていたという話。

ゼットではその伝説に忠実に、フライパンを使って、焼き上げています。
なんせ、リンゴ6個分に加えて重厚なフランス製鉄フライパンをひっくり返すのは力仕事、私の仕事になっています。
by マスター