by マスター
学生の頃から珈琲の香りにとりつかれ、美味しい店の評判をきいては、訪ね歩くのが好きでした。
それが30才前半を境に、老舗とよばれる店を含めて珈琲の香味がどんどん消えていって、毎度胃が重ーくなっている自分に気がつきました。
ときには一日中気分の悪くなることもありました。
ハードなサラリーマン時代、相当なストレスがたまっているからか?
煙草一日一箱主義もすぱっと辞めて、自分の舌は狂っていないと確信してからは、何年も珈琲を絶った時代がありました。
缶コーヒー全盛の時代、珈琲が添え物的な扱いをされはじめ、珈琲業界がどんどん衰退していく状況下で日本で流通される豆の質がどんどん落ちていったのではないか、今にして思えばそんな気がします。
珈琲通の血が再びムクムクと沸き上がって来たのは、スタバの日本上陸から。
月一の大阪出張時、もの珍しさから立ち寄ったスタバで飲んだ珈琲、とりあえず胃が重くならない!
そこで買った珈琲豆を自宅に持ち帰り、自分で美味しい珈琲を淹れようと一念発起。
珈琲に関連する本を読みあさりつつ、いろいろマニアックに試行錯誤して、かつての香味を求めていった時代でした。
ネル、紙フィルター、手挽きミル、業務用機械ミル、海外から取り寄せたコーヒーメーカーやエスプレッソマシン、家庭用自家焙煎器・・・・・・・気が付いたら小さな珈琲専門店が出来るくらい、狭いマンションは珈琲グッズで溢れかえっていたのです。
5回淹れて5回ともほぼ納得のいく安定した香味が出せるようになるまでに、日々新たな発見があり、珈琲はとても繊細な飲み物であることを実感した次第。
そして、決定的な出会いが・・・・・・まだ序章は続く。