まるで夢の世界に迷い込んだような気持ちになれる
安達知江硝子展「と、或るいちにち」。
タイトルを見ても、「これ、なにで出来てるんですか?」と言われる方も多いんです。
石を削り出したかのようにも見えるマットで乳白色な質感は
安達さんの作品独特なもの。
型にガラスを入れてつくる技法を元にできています。
これ、いったんオブジェの原型を制作し、それを型取りし、その型にガラスを入れ、型を壊し、磨き…という長い工程を経て出来上がるもの。しかも1つの型からは1つの作品しか作れない…。
一見、軽やかに感じる作品たちに命が宿っているように思えるのは、長い時間手をかけて作られるからのようにも思えます。
今日、紹介するのは、全てのものが眠りにつく「夜」。
生命が誕生するのは新月といわれるように、運命はきっと眠っているわたしたちの元にやってくるのかもしれません。赤い糸も…。

音もなくふうわりふうわりと飛ぶこうもり。結構、この辺りでも飛んでいます。
意外とその姿を見た人は少ないような…。
不気味な存在として表現されることも多いけど、実は結構かわいい姿をしています。
中国では幸福をもたらすとされる(字が福を表わすから)こうもり。
夜の間に幸せを運ぶ闇夜の天使なのかもしれませんね。

「大切なものは目に見えないんだよ。」星の王子さまにきつねが語る言葉。
きつねといえば、星の王子さま!純粋で切ないきつねにいつ読んでも胸がきゅんとしてしまいます。

蝶じゃなくて蛾。
嫌いって人も多いけど、なんだか目がそらせなくなってしまうくらいきれいなものもいますよね。
夜の魔力…なんでしょうか。

誰もが等しく夢をはぐぐむ優しい夜。ひとつの窓にひとつの夢。

安達知江硝子展「と、或るいちにち」
2015年4月8日(水)〜4月19日(日)
AM11:00〜PM7:00 最終日PM6:00まで
※在廊日:4/12(日)をのぞく全ての日
最終日PM6:00まで