スペインからはるばるやってきた作品たち。
Zの白壁と黒壁、対照的な2面の壁にそれぞれ全く違う作品が配された今回の作品展
【山口敏郎展〜ささやく壁】。
「まるで、美術館のようですね。」と嬉しい言葉で表現してくださった方がいました。
今回のタイトルは「壁」。白壁と黒壁。
白い柔らかな曲面にはモザイクのように小さく色鮮やかな作品を。
黒くシャープな壁には大きく力強いモノトーンな作品を。
この全く異なる「壁」から聞こえてくるのはなんなんでしょうか?
「壁」と聞いて思い浮かべるのは何でしょう?
自分を外敵や風雨から護ってくれるもの。
いやいや、自分の可能性を遮る障害。
超えていかなければならない高い目標。
目に見える壁。見えない心の壁。
有名なのは「ベルリンの壁」
そして様々な人々の思いを受け止めてきた「嘆きの壁」。
さて、この壁から聞こえてくるのは?
それともこの壁に受け止めて欲しいささやきは?
できればこの作品展、ゆっくりと滞在して眺めることをお勧めします。
なぜなら、Zのギャラリーは自然光。
ゆっくりと陽の光が変わってくるのです。
先日のギャラリートークで「スペインの日差しは強過ぎて色を感じられなくなるくらい…」とおっしゃられていた
山口さん。
スペインの光の元で感じる色と、日本の光で感じる色の印象は全く違うんです…というお話を聞きながら、目の前で日差しによって刻々と変わっていく作品と影を見ることができたのは、まさに至福の1時間半でした。
そのときの山口さんのお話は、ほとんど「
バル(スペインの居酒屋兼定食屋兼カフェ)」への愛でしたが(^^)
そのバルでゆ〜っくりとワインを楽しむように(今回Zでは特別にスペインワイン赤 ・白をご用意してますよ。)それぞれの「壁」と語りあってください。
強い夏の日差しの元だと鮮やかで鮮烈な輝きに。
スペインの日差しに近いんでしょうか?情熱と力強さを感じますね。
雲がでて少し陽が陰ると柔らかく優しい色に…。
やさしく語りかけるようです。
そして黒壁。
この作品は…「おっぱい」なんだそうです。
なにも言わなくても、黙ってわかってくれる…そんな母の深さを感じます。
じっと向いあっていると、包まれるような感覚になる作品です。
【山口敏郎展〜ささやく壁】2015年8月19日(水)〜8月30日(日)
11:00~19:00 最終日は18:00まで