明日10/9(日)までとなりました。
『犬島時間展2016』懐かしく思い出す方、ここで初めて
「犬島時間」を知った方、様々ですが、
犬島に思いを馳せながら過ごす時間こそが
『犬島時間』。それぞれの『犬島時間』楽しんでくださっています。
2004年に始まった
『犬島時間』。12年前、何をしていたでしょうか?
Zはオープンの年でした。その時は、ギャラリーをするとは思ってもいない頃。
もちろん
『犬島時間』の存在は知らず。
次の年2005年にマスター、犬島時間に初上陸。すっかり魅せられてしまいます。
2005年 08月 05日 「犬島時間」に腕時計を外しました。
今でこそ、地域×アートの”アートイベント”が花盛り、ですが、
12年前の当時は、みんなこう思ってました。「現代アート?ナニソレ?」
「オシャレなミュージアムやギャラリーで小難しい説明がいっぱいかいてある、よく分からないゲージュツのことだよね?」
「こんな田舎に現代アート何てなんて関係ないし。」
12年前、まだ瀬戸内国際芸術祭の開催されるずっと前。
私たちは『犬島時間』で初めて感じたんです。
”こんな田舎”でも、田舎だからこそアートを楽しめるんだ。ってことを。
”何もない”島に渡るのがこんなにワクワクすることを。
”何もない”島で過ごす時間がこんなに懐かしく心地いいことを。
…そして今。
私たちの意識は大きく変わりました。
「現代アート」という言葉さえ、過去の言葉になったかのように、
週末ごとにどこかでアートイベントが開催され、日常の楽しみの中にアートが存在するようになりました。
”アートを勉強しに行く”ではなく”アートをワクワク楽しむ”ことを教えてくれた
『犬島時間』。
そんな奇跡のような12年間。
ぜひ自分の”あのとき”を思い出しながら、楽しんでください。
今回、『犬島時間展2016』のために大作を持ってきてくださった
小野耕石さん。
犬島の魂を感じさせるような作品に、毎回心を揺さぶられましたが、
個人的にすごく好きだったのは島内のあちこちに、こっそりと仕掛けられた小さな蝉の抜け殻たち。
銅の精錬という役目を終え過疎化も進みひっそりと忘れられていく存在だったかもしれない犬島に
鮮やかなアートの粒が集まって、新しい作品として蘇る…
そんな「犬島時間」の象徴のような蝉の抜け殻を、見つけ出すのも楽しみの一つでした。
今回の大作は犬島の銅の精錬所のレンガを思わせる赤と海を感じさせる青。
何層にも重ねられ見えてくる景色。
思い出は溶け合うのではなく、積み重なってゆくのです。
犬島で驚いたことといえば「植物の生命力の凄まじさ」。
暴力的なくらい奔放に全てを覆い尽くさんばかりの様々な木々や花々。
普段私たちが目にしている植物は、飼い慣らされていたんだ…と思い知らされました。
そのアグレッシブな犬島の植物との対比が印象的だった、静かな佇まいを見せる
小林泰子さんの作品。
古民家の陰影の中に緩い風に吹かれゆらゆらと浮かぶ姿も美しい。
…正直、真夏開催の「犬島時間」の想像を超えた暑さとの戦いの中で、やすこさんの作品に清涼を感じて救われてました(^^)
今回の会場でもその清々しさはそのままに、明るい陽光の中で揺れています。
「夏草や兵どもが夢の跡」と思わず思ってしまった千葉尚実さんの作品。
平面から、映像パフォーマンスまでと幅広い作品を発表されていますが、
今回はこうきたかと驚かされました。
今回届いた作品は、犬島の砂を素材にした器たち。器の模様の部分が犬島の色なのです。
犬島で見た方はみなさん「ドキっ!」とされたんじゃないでしょうか?
宮崎郁子さんの作品。必ずびっくりして二度見するという(^^)
もの思いにふける少女の目に映るのは…?
連れて帰りたい!という方が続出したこの少女の思い出を閉じ込めたメモリアルBOXを今回出品していただいています。
『犬島時間展2016』10月5日(水)- 9日(日)11:00 -19:00
※1週間です!
思い出はこちらから! 犬島時間公式サイト
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