cafeZは6月1日で創業から15年目に入りました。
こんな奥まった場所で営業を始めて15年目を迎えることが、正直奇跡としか思えません。
オープン1ヶ月目からゲストご来店ゼロの日が何日も続いたこともありました。何度閉店しようと思ったことか。
本当に無謀なことをしたものだと…。
ゼット敷地内の周囲の店舗やアトリエの作家さんに支えられて今がある。
当時の常連ゲストさんに利用していただいて今がある。
ギャラリーやアトリエを含めると本当に広い店内で、スタッフたちやマダムの協力無しでは続くことはなかったと思いますし、特にマダムには大変な苦労をかけたことと反省もしきりです。感謝以外ありません。
「カフェ=癒しの場」であるため、提供する側としても安穏と過ごして来たように思われがちです。
15年目という月日は、人間で言うと高校に入りたてでしかなく、老舗というには中途半端。
どんどん出来る新しいお店に押され気味で、正直忘れ去られる存在として、今一番難しい岐路に立っています。
私マスターは、14年間一日も休むことなく、ゲストの皆さまに気持ち良くご利用いただけますようにとの思いで、イベント、展覧会、教室、カフェの営業をしてまいりました。その日のすべてのカフェの出来事を見守ってきました。
また、営業時間外はランチの仕込みや買出しをして、お菓子を焼いて、作家さんと打合せをして、ギャラリーの展示の準備をして、スタッフの育成をして、姉妹店の運営をして、会計全般もして、
このスタイルで見えないところでも24時間真摯にカフェ業務をしてまいりました。
卒業して行くスタッフがゼットで働いていたことをわずかながらでも誇りに思ってくれているのではないか、というのも私のモチベーションを上げてくれる原動力になっています。
お店の料理は「食べログ」の点数が示す通り、超賛否両論のお店です。
14年営業して来て不当に低い点数を入れる方も多いですが、反対にゼットの好きな方からは最高評価をいただいています。
お店を始めて7〜8年前までは、カフェ部門の1位だったこともありました。
そのあたりからラーメンを食べた方が美味しいと言われたり→じゃあラーメンをどうぞと言うしかなく。
道がわかりにくいと言われたり→その分広いスペースでゆったりくつろげるんですがと言うしかなく。
値段が高いと言われたり→値段は他のカフェの値段が上がって来た分、かえって安いくらいなんですが…。
実はオープン以来14年間価格は据置きなんです。
それ以外の出来ることは反省点と受け止めて、改善をしてまいりました。
薄味→しっかりした出汁と塩量変えず混ぜ方と塩の結晶で、素材本来の味を引き出すように。
ボリューム→たっぷり。遅い→スタッフ増員(これはまだまだ、ご迷惑をおかけすることもありますね)。
敷居の高いお店と言われることがありますが、本当に遊び心に精通するアート好きな方なら老若男女問わずどなたでも来てくださったら大歓迎です。自然体でお迎えさせていただきます。
長々とすみません…
ゼット内外で本当に厳しい状態にさらされているのが事実です。
もし14年間ずっと灯して来たゼットのアート魂を揺さぶるような心意気にご賛同いただけますようなら、お茶一杯のご利用で十分ありがたいです。活かしていただけたらと切に願います。皆さん本当にこれまでお世話になりました。
まだまだ頑張ります!これからもよろしくお願いします。
下の画像は、15年目の記念に…といただいた、トラネコボンボン原画(クマ+コーヒー+ケーキ)に、naraさんのお花。
MANちゃん、ゆかちゃん、りえちゃん、いつもありがとうございます!
毎年、新しい一年を迎える節目に、オープンの時の初心を思い出させてくれる…
そういう仲間に支えられて今があると感じています。