5/14(水)より始まります!【山口敏郎展~無限三角-無意識との対話】 今年も、スペインからあのセニョールがZにやってきてくださいます!
毎回圧巻のインスタレーションを見せてくださる
山口敏郎さん。
今回のタイトルは
「無限三角-無意識との対話」"無限"をずっと探求されている山口さん。
それは私たちの外に…ではなく内側にあるのか?
その場にいるだけで、感覚が研ぎ澄まされてくるのがわかる空間が出現しています。
ぜひ体感してください。
そしてやっと”露”がわかりました。
山口敏郎さんのFacebookに答えがありましたよ!
(下記にも転載しています)
鴨長明『方丈記』。
今回は、どんな強い気持ちを秘めた作品に会えるのが楽しみです。

【山口敏郎展~無限三角-無意識との対話】
2025.5/14(水)〜25(日)
10:00-18:00 5/19(月)は16:00まで
※5/20(火)定休日
※全日、山口敏郎さん在廊!
会期中、常時ギャラリートーク開催しています!!
※協力:倉敷建築工房 大角雄三設計室
山口敏郎さんメッセージ〜私たち人間は意識を持つ存在である。
意識とは目や耳などの感覚器官と感覚対象が接触することで生じる。
日常生活で、見たり聞いたり触ったりするたびに私たちに意識が生じている。
例えば、耳が捉えた一つの音は、一瞬意識に上るが直ぐに記憶の底に沈み消えていく。
もし万一私たちが意識しか持たないのであれば、現実に起きている事象はただの断片の連続であり、それが繋ぎ合わされて一つのストーリーすら紡ぐことは無い。
私たちが、確固とした自己の存在を確認できるのは、断片的な経験は捨てられずに貯蔵され続けているからである。
その貯蔵される場所を、仏教では阿頼耶識と呼び、スイスの精神科医・心理学者ユングはそれを無意識と名付けた。
無意識は意識の後ろに無限に広がり、私たちに囁き続け、私たちの未来を左右し、因果の連鎖となっていく。
だから意識と無意識がバランスよく統合されて、私たちは、自己の全体性を獲得し真の自己(個性)に到達できると言える。
そのためには無意識との対話が不可欠となる。
では、意識を持った覚醒状態で、無意識との対話が可能か?
私は、任意に選んだ単純な形を描き続け、そのユニットが結びつきながら自発的な変化を確認する方法で無意識との対話を試みている。
私はその単純な形に三角を選んだ。三角は「始まり」、「中間」、「終わり」を表し、古代の人たちが最も神聖視していた形とも言われている。
どの方向にも結び付きながら成長し、新たなものを創造する可能性を持ったイメージである。
私はこのイメージがどのように画面上で自然に変化成長していくかを観察する。
意識的にそれをある形に変化させようとは企てない。
私は、無意識と対話する為に、気持ちを落ち着かせ、吸う息と吐く息に合わせてゆっくりと、しかし意識した状態で三角形を引いていく。
こうして意識と無意識を合わせた過程を通して、私はより強く「無意識の力」の存在を確認できた。
こうして出来た作品は、私が「生み出す」ものではなく、「生み出される」ものだったのである。
ユングはこの個人的な体験や記憶の貯蔵庫である無意識のもっと深い階層が存在するという。
ユングはそれを集合的無意識と呼んだ。
集合的無意識は私たちが持っている全ての無意識がつがっている広大なネットワークである。
私たちの個々の全ての行動はこの集団の無意識と相互に影響しあっている。
ユングの「集合的無意識」は、仏教の「縁起」の考えに近い。
縁起とは、あらゆる物事には起因があり、全てが綿密に繋がり作用しあっているという考え方だ。
日本人は元来、個よりも集団を大切にしてきた。人々は互いに関係し合い、支え合って暮らし、皆が縁で結ばれているという考えが根底にある。
それは目の前の人だけでなく、時代を超え、先人たちにまで及ぶ四次元的に張り巡らされた、正に「天の網」なのである。
他人や周りの物事に無関心になりつつある現代社会でこそ、目の前にいる人や周りの物事の目に見えない糸を意識的に感じ取り、そこに強い「縁」を想起することは、ビジョンを広げ、多様性を受け入れることに繋がる。



これまでの作品はインスタグラム
#toshiroyamaguchi でご覧いただけます。
1956年:岡山生まれ。武蔵野美術大学卒。1982年:マドリッドに移住。
2006年「ESPACIO TAO」を立ち上げ日本とスペインの交流を仕掛ける。
龍野アートプロジェクト(兵庫県)、太宰府天満宮国際アートシンポジウム(福岡県)、興福寺国際現代美術展(長崎県)、丸五ファクトリーアートプロジェクト(岡山県)などに参画。
2014年:瀬戸内市立美術館(岡山県)で「海外活躍作家シリーズ‐山口敏郎展」が開催される。
同年に倉敷美観地区にオープンした廣榮堂倉敷雄鶏店「刻の美術館」に常設展示。
スペインを中心にヨーロッパ各国で展覧会開催及びアートフェアに参加。
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