七夕の夜、
アートフル・ナイト〜in奈義MOCAに行ってきました。
奈義町現代美術館の「太陽」「月」「大地」になぞらえたワインをいただきながら夜の美術館と
青地大輔さんのアートライブを楽しむというもの。
夜のアートイベントはいろいろありますが、お酒を楽しみながら…は珍しい。
いや〜、気持ちも盛り上がるし会話ははずむしいいですな。大人な感じです。
アートに熱いいろんな方とお話しできてそれだけでもとっても楽しい。
奈義町現代美術館は芸術作品の展示を行う「ハコ」としての美術館、というよりは「アート=美術館」ともいえる、希有な美術館。
だから、ここでは「アートを鑑賞しに行く」ではなく「アートに包み込まれる」という感覚に陥るのですが、それは不思議な感覚です。想像力をこえる圧倒的な非日常を体感させられるので、とても感覚が研ぎすまされるというか、新鮮になるというか。
神社などを訪ねた感覚に近いと感じるのは私だけでしょうか?
今回は、ただでさえ、「非日常」な奈義町現代美術館をさらに「非日常(ナイト・ミュージアム)」にし、そのうえ青地さんのアートライブも加わり、「非日常」×3!
本当に素晴らしい体験でした。夕闇に光と影がたゆたうような感覚はあまりにも心地よくていつまでも見ていたいと思ったほどです。
そして、今、開催されている
太田三郎展 On the Beach1987-2007これも素晴らしかったです。海辺で拾った貝殻や漂着物をモチーフにした切手作品が中心なのですが、理屈ヌキでカワイイ。
「現代アート」って「日常とはちがう見方や感じ方を発見させてくれる刺激を持った作品」と私は勝手に解釈してるんですが、これが私にはなかなかむずかしい。
なんだかお題目が難解過ぎて「???」で終わったり、あまりにも自分との接点が無さ過ぎて共感出来ないまま終わったり、とがった刺激(とくにネガティブな)が強すぎて気分が悪くなったり。
でもこの作品群は心地よい新鮮な発見があって、嬉しかった。部屋に飾っていつも眺めていたいくらい。「現代アート」ビギナーの方にもとても入り込みやすい優しい作品だと思います。そして太田さんも素敵なオジサマでした。「だって、とにかくかわいいんですよ。拾ってて楽しいし。」とフツーに語る姿にあ、いっしょの人間なんだ、と妙に安心したりして。(ほんとは深〜い思索がこめられてるんでしょうけど。)「現代アートって大きい作品が多いでしょ。作品が大きいと、見るときに周りのよけいなものが必ず目に入るんですよ。でも、(切手のような)小さい作品だと、作品だけを見る事ができるでしょ?」と語られたのが印象的。
それで、ああ。と思い当たりました。なんだか似てると感じてたのはそういうことか。
「作品に包み込まれる」巨大な奈義MOCAと「作品だけを見つめられる」小さな太田さんの作品。どちらも作品とだけ対峙できて入り込める…。
次の、お休みにそんなアートに触れられる奈義MOCAにドライブなんてのはいかがでしょう?