豊かな香味を持つ高品質な珈琲豆は、ほんの限られた高地の日陰でしか育たないのです。この環境下で時間をかけて育てて行くことが、特別な珈琲豆となる条件です。
深煎りのローストを施すことは、この豆でないとできません。
舌の上で複雑な何層もの香味があらわれてくる深煎りの醍醐味は、生産者の丹精込めた栽培があってのものなんです。
低地の日向で栽培する品種は、成長が早いことも手伝って、収穫量も多いのですが、風味のない味気のないものです。深煎りしようとすると、焦げ付いて極端に苦い味になってしまいます。
ゼットの定番珈琲は、オープンのときからずっとこの3種類・・・深煎りです。
毎年コンスタントに最高点をとれる安定した老舗農園からです。
●ブラジル マカウバデシーマ農園
イタリアのイリカフェでも使用している豆ですが、さらにウインドドライで丁寧に乾燥された最高品質なものを使用しています。
世界的に有数なこの珈琲生産地区で最もやさしい感触を持った珈琲です。
ゼットのカカオの香り高いガトーショコラとこのほろ苦さを備えたブラジルとの相性は・・・・・これ以外考えられません。
●タンザニア ブラックバーン農園
タンザニアのキリマンジャロの山麓で最も標高の高く、東アフリカファイン珈琲協会コンテストで1位になった屈指の農園です。
かすかな酸味と舌にキャラメルのような甘みが残る複雑でバランスのとれた味です。
マスターは、この豆をこよなく愛しております。
●インドネシア ゴールデンマンデリン
日本で流通しているマンデリンの規格は最高クラスなのですが、実際はカビ臭かったり泥臭かったり、マンデリン本来の香味とは程遠いものがほとんどです。
生豆の品質管理も難しく、焙煎時に焦げたり煙の味が強く出やすいデリケートな豆なのです。
ゼットで使用しているのは、限定した小農園から購入した豆を手作業で何工程も手間暇かけて精選していくという逸品。
このため購入価格は、通常の最高クラスのさらに3倍くらいしています。
ゼットのマンデリンは、トロピカルフルーツのような甘みとハーブの香りもあり、なめらかな感触はベルベットのような感動的な珈琲です。
「いつもの」と言われる常連男性諸氏は、みなさんマンデリンです。
マンデリンを飲めばそのお店の珈琲への思い入れがわかるとさえ言われています。
そして、
●ゼットブレンド
上記の深煎り3種類のそれぞれの特徴を最大限にバランスよく配合してハウスブレンドしております。
つまり、ブレンドといえば、嵩増しのために、粗悪な品種が交じっている味がどこも多いのですが、ゼットのはあくまでもピュアな高品質で特別なブレンドに仕上がっております。
ゼットの珈琲を最初に味わう方は、まずブレンドから挑戦してみてください。
ローストの仕方はフレンチローストが最良です。
ロースト技術がそれに伴っていないと、すぐ焦げたり、新鮮なものほど焼きムラがでやすいので、どうしても無難に浅めにローストしてしまいがちです。
フレンチローストのコクと香りなんだけど、どろっとしていない、爽やかなピュアなすっきり感があるのがゼットの珈琲ですが、わたしは、濃いめがすきなんでもっと濃くしてとか、苦味を強くして欲しいとか、その方の好みに応じて珈琲ソムリエのゼットマスターとノブチーフがどのようにでもいたしますので、ぜひお気軽におたずねください。
「一杯毎のカスタムオーダー」が信条です。
by マスター