パリのカフェの定番ガトー…タルト・タタン。(りんごが、死ぬ程入ったお菓子でございます。ゼットのは1台に5〜6個使います。)
しかし、意外と日本では、カフェスイーツとしてはお見受けしない。(ガトーショコラはよく見るのにね。)
理由があるんです。リンゴがちがう!
イギリス人の知り合いが「日本のリンゴは世界一おいしい!!!」と感動してましたが、(その後、でも世界一高い!、と続くんだけどさ。)来日した外国の方が衝撃をうける、日本のリンゴのあの甘さ、ジューシーさが、日本でのタルト・タタン製作を困難にしているのです。
基本的に欧米の果物っていうのは「生食」しないらしい。「熱を加えて」食べるモンだそうで、(それもびっくりでしたが、)だから、リンゴは酸っぱく、シュカシュカで水分が少なく、「生食」だとおいしくない…。でも、「熱を加えて」食べるとあ〜んなにおいしくなるんだよね〜。不思議。
その辺が全くわからないまま、なんとか「パリで食べたタルト・タタン」を再現しようと奮闘…でも、できあがるのは、「タルト・タタン」ならぬ、「タルト・ダラン」。水分が多すぎて崩れてしまう…。
しかし、マスターはあきらめなかった。パリでタルト・タタンを食べてからン年…。
ついに完成しました!
フランス製のごっついフライパンでじ〜っくり焼き上げます。

このフライパン、持ち手がすごく短い。使いにくいなーと思ってたらこのままオーブンに入れるためだそうな。

蓋をして、オーブンに直行!!待つことしばし…。

焼けたのをすこし冷まして、ひっくりかえすと…

タルト・タタンの完成です!!
ケーキのように高く作るやり方もありますが、ゼットはフランスのママンの作り方で。
リンゴがあきれるほど安かったフランス。
きっとこのお菓子は、リンゴ農家の忙しいお母さんが山程ある旬のリンゴをどうにかして、子供たちに食べさせたいと考えて作ったんじゃないかな、と思うのです。
そんな事を思いながら食べてみるのもいいかも。
ちなみにゼットのリンゴはそのときどきによって変わっています。
今はジョナゴールドと国光の組み合わせ。今度はどのリンゴ?なんて質問するのも楽しいですよね。