マスターが「これ、いただいたんだけどわかる?」と持って帰ってくれたのは、Fさんがパリのお土産です〜とくださったもの。
最初は???でしたが、はっと思い出しました。
それはン年前、新婚旅行で訪れたパリで初めて入ったカフェ
「Verlet」のもの。

びっくりしました。
その時のパリは4月というのに1週間前に雪が積もったとかで解け残った雪があちこちに残る冬の寒さ。春の服しか用意してなくて震えながら、フランス語どころか英語もおぼつかない二人が、寒いわ心細いわという、パリの到着直後の夕暮れ、どこからともなくコーヒーの香りが…。
ふらふらと路地を入るとそこには、カフェではなく「喫茶店」が!
パリのカフェは(その当時は)ほとんどがオープンテラス付き。パリっ子が寒い中カッコ良くコーヒーを飲んでいて、どーにも気後れして入れない…。
「Verlet」は珍しくオープンテラス無し、店先にはコーヒー豆の袋が並び、そこだけはなんだか日本の「喫茶店」の雰囲気がただよっていたのです。
吸い寄せられるように入って飲んだコーヒーのおいしかったこと!
五臓六腑にしみわたる、とはまさにこのこと。
そのあと、一気に元気が出たのはいうまでもありません。
この新婚旅行、こんな気持ちに何度もさせられた旅でした。
そのときはカフェを始めることになるなんて思ってもみなかったのだけど、今思えばあの旅行でのいろんなカフェとの幸せな出会いが、ゼットを始める原点だったように思います。
それを思い出させてくれたFさんと「Verlet」に感謝!!
また、行きたいな〜「Verlet」に。
先月1月号の「旅」にも紹介されてます。ゼットにも置いているから見てみてくださいね。