「扇子」それは、和の工芸品として知ってはいるけど…。
というものじゃないでしょうか?
扇子にはいろんな種類があるって知ってました?
使われ方によってサイズが違うってことも。Picoは知らなかったです。
夏に涼をとる…あれはいわゆる
普通の「扇子」。
お茶席に持っていくのは、ちょっとサイズが小振りの
「茶席扇」。
私達が使う機会がある扇子といえばこの2種でしょうか。
あとは日本舞踊に使うもの等など…。
あ、インテリアとして飾っておくためのものもありますよね〜。
いつもは折り畳まれているけど、広げたときにチラ見えするっていうのが奥ゆかしい。
茶席扇なんか、お茶席で開くことないもんね。
しか〜し、開かれることがないけど、そこに凝るってのは、キモノの裏地に凝る、とか下着にこだわるなんていう大人の余裕を感じませんか?
そして、その「大人の余裕」やたのしみこそ今回の
めでたづくしの扇子たち。
普通の花鳥風月の絵柄じゃなくて、意味ある文字っていうのがますます心ニクイ。

この左端の扇子↑、「3人の目玉おやじ」と秘かに命名しましたが、目玉オヤジじゃございません!
これは
『旦』の字なんだそうな。(真ん中のも『旦』。右端は『虎』。)
『旦』というのは「明日」という意味があるそうで、(そうです!「元旦」は「明日の始まる最初の日」って意味だったですね〜。)この字、地平線から太陽が昇る様を表してるのです!
と、ここまででもかなり「ほほぉ〜。」と思われた方も多いと思いますが、なんで3人?
それはね、地平線から太陽が昇る様によって昔は3ツ書き方があったんだって。
ちょこっとのぞいた時、日がのぼり切った時…。っていうふうに。
そんな風にみると、それぞれとっても意味深い。まるでお守りのようですよね。
この扇子なんか、新しい門出を迎えた新成人の方の贈り物にぴったりだわ〜とか思ってしまうのでした。

こちらは↑「春夏秋冬」の和歌をしたためたもの。
お茶席の季節にあわせて扇子を選ぶなんざぁ粋の極み!(くどいけど、この茶席扇、お茶席で開かれることはないのよね…。)
ちなみに、「冬」は「冬ながら空より花の散り来るは雲のあなたは春にやあるらむ( 古今集より)」。
「冬だというのに空から花(雪)が降って来るのは、雲のむこうは春なのでしょうか」っていう風流な和歌。
いや〜、素敵です。

こちらは、作品をゲストの方に説明する
中村文美さん。立ち姿も…素敵です。
おまけ:超コアで実用的扇子の使い方。
夏の恒例イベント
「犬島時間」に参加される方は扇子必須よ!
うちわは邪魔になる、ってときは扇子です!コンパクトにバッグに入るしね。
Picoもひとつ持っておこうかな。